損得感情でみる賃貸ガレージハウス

賃貸ガレージハウスの経済的損得を計算する男性

ガレージハウスのメリットは「ガレージハウスの魅力」で話したような車と暮らしが融合した至高のライフスタイルを手にできることに尽きるでしょう。
そして基本的にこのメリットをかき消すほどの致命的なデメリットはありません。深く考えずガレージハウスを選択したとしても後悔することはないでしょう。

しかし、細かく見ていけばマイナスポイントがないわけではありません。
良い点・悪い点を十分理解したうえで選択していただきたく、当ページではガレージハウスのメリット・デメリットを解説いたします。

ガレージハウスのメリット・デメリット

メリット デメリット
メリット
デメリット

メリット

賃貸ガレージハウスでカーライフを満喫する様子

メリットについては概ね皆様が感じている通りですが、敢えて列挙するなら次のような項目でしょう。
また、物理的な物件スペックだけでなく同じ趣味を持つもの同士が集まり、そこにコミュニティが生まれるという数値では表せないメリットもあります。

ガレージライフの実現

冒頭から触れている通り、自宅ガレージでの整備や洗車・防犯性が高く、雨風&紫外線を遮断できる保管環境など車好きなら誰もが憧れる環境を手にできます。
もちろん、悪天時の乗降や駐車場まで歩く必要がないという利便性は言うまでもありませんね。
ガレージには仲間が集まれるプライベートスペースという役割もあり、人生の幸福度を上げる強烈なスパイスになること間違いないでしょう。

余裕のある住居スペース

1Fが車庫となる構造なため、2Fは必然的に車1台分+αの住居スペースが生まれます。2台置きガレージの場合は2台分です。
一般的な1R賃貸に比べて住居スペースも広く作られているケースが多く、ガレージ内(階段下など)に収納スペースを備えている物件もあります。
生活空間にもゆとりが生まれるのは大きな強みですね。

駐車場代の節約

当たり前ですが自宅内に愛車を格納できるため、別途駐車場代を支払う必要がありません。
住居と別に月極ガレージやシャッター付き地下駐車場を借りようとすれば、割高な賃料を覚悟しなくてはなりませんし、住居の周辺にこれらの月極駐車場があるというケースは非常に稀です。
固定費から駐車場代が丸々削られると考えればコスト面でもメリットを見出せるでしょう。

物件内コミュニティ

アパート型ガレージハウスの場合、1物件に複数部屋があります。
入居者の多くは自動車・オートバイ趣味を持つ方なので、自然と物件内コミュニティが形成されることがあります。
顔を合わせた際に会話したり、ツーリングに出かける仲に発展するなどパターンは様々ですが、同じ趣味を持つ者同士が集まるガレージハウスならではの醍醐味と言えます。

デメリット

鉄道駅からは距離がある賃貸ガレージハウス

一般的にガレージハウスのデメリットとされる項目をまとめました。
賃貸ガレージハウスの内見に行くと物件が魅力的すぎるあまり、立地やコスト面を無視して入居に突っ走ってしまうケースもあります。
それも悪いことではないですが、弱点を知ったうえで選択すればより後悔のないガレージライフを実現できるでしょう。

立地が悪いことが多い

賃貸ガレージハウスは駅から遠いなど、徒歩移動を考えると難ありな立地であることが多いです。
1部屋あたりの面積が大きいこと、車両が出入りするための通路や切り返しスペースが必要なこと、前面道路も一定幅が必要なことから駅チカにはなかなか条件に当てはまる土地はありません。
仮に駅チカでぴったりな土地があったとしても非常に高額なため、土地取得費用を家賃に転嫁した際に非現実的な設定となってしまいます。投資家側からすると立地が良いのであればアパートやマンションにした方が利回りが高く投資効率が良いという事情もあります。
一方、建替えや相続により既にある程度の広さの土地を持っているが、特別立地が良いわけではなく普通のアパートを建ててもイマイチ差別化できない…という投資家が、物件の魅力で勝負するためにガレージハウスを建築するパターンもあり、現時点ではこのケースが主流かもしれません。

このような理由からほとんどの物件は駅から遠く、賃貸ガレージハウスの弱点となっています。
常に車移動の方なら全く問題ないですが、電車通勤や同居の方が運転免許を持っていない場合などは立地がネックになることもあります。

家賃設定は高め

賃貸ガレージハウスは同立地の一般物件(アパートやマンション)と比較するとやや割高な印象を受けます。
これは前項で触れたように土地面積に対して作れる部屋数が少ないこと、ガレージの構造上開口が広く強度確保が必要なことなどから1部屋あたりの建築コストがあがるためです。
ただしガレージ部分も含めた㎡単価で比較すれば割安となることもあるため、ガレージ空間を含めて住居の一部だと考えるのなら妥当な家賃相場と言えます。

断熱・防音性能

賃貸ガレージハウスは建築コストの観点からほとんどは木造であり、RC(鉄筋コンクリート)に比べて断熱・防音性能では劣る傾向があります。
特に割安な物件ではガレージに重きを置き設計されているため、住居の断熱・防音対策は最低限ということもあります。内見の際は注意深くチェックしてほしいポイントです。
断熱対策が甘いとエアコンをフル稼働させることになり、想像以上の光熱費が掛かってしまうこともあります。

ご近所付き合い

ガレージハウス物件内でコミュニティが形成されるというメリットに相反する部分かもしれませんが、一方で上手なご近所付き合いが求められるシーンもあります。
例えば、騒音問題。排気音の大きい車両での夜間入出庫トラブルなどガレージハウス特有の問題が発生することもあります。
近隣住民に対する配慮は言うまでもありませんが、ガレージハウス物件内であればある程度お互い様なところもあるので、一般的な物件よりも寛大な心を持って入居することをおすすめします。

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