都心故の負担は主に「駐車場代」
都心における自家用車所有は「損」だというイメージをお持ちの方は多いでしょう。
具体的な数値を比較すると郊外に対して相対的にハイコストであることは否めませんが、維持費を棚卸してみると差額のほとんどが「駐車場代」であることがわかります。
都心・郊外の自家用車維持コスト比較
都心 | 郊外 | 備考 | |||
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月間 | 年間 | 月間 | 年間 | ||
購入費用 (ローン支払い) |
53,906円 | 646,872円 | 53,906円 | 646,872円 |
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自動車税 | – | 39,500円 | – | 39,500円 |
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重量税 | – | 16,400円 | – | 16,400円 |
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自賠責保険 | – | 10,775円 | – | 10,775円 |
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任意保険 | 10,000円 | 120,000円 | 10,000円 | 120,000円 |
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車検費用 | – | 75,000円 | – | 75,000円 |
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駐車場代 | 45,000円 | 540,000円 | 15,000円 | 180,000円 |
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ガソリン代 | 11,000円 | 132,000円 | 10,667円 | 128,004円 |
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1,580,547円 | 1,216,551円 (-363,996円) |
維持費は車種・排気量により大きく異りますが、300万円(2,000cc)の自動車を5年(60ヶ月)フルローンで購入した場合の金額を想定しました。
各種税金/保険関係は地域による差がなく、ガソリン代も多くて年間4,000円程度の差額。その他、高速料金・コインパーキングなども全体費用からすれば小さな差と言って良いでしょう。
そうなるとやはりインパクトが大きいのは「駐車場代」なのです。
つまり、駐車場代を上手に圧縮できれば“都心だから”という理由で自家用車を諦める必要はないとも解釈できるわけです。
損得勘定で考える都心✕車持ち
では、東京で車を持つのは「損」なのか?
郊外に比べて駐車場代が高いのは大前提ですが、視点を変えればむしろ「得」をしていると考えることもできます。
2021年時点の公示地価/基準地価により算出した都心3区の平均坪単価は約1,600万円です。
一方、東京駅(千代田区)からちょうど直線距離50kmに位置する所沢市の平均坪単価は約68万円となり、23.5倍もの差があります。
では駐車場代はどうでしょうか?
屋内駐車場に限定すれば所沢市でも10,000円〜20,000円はするので、都心3区の機械式屋内駐車場相場(45,000円〜55,000円)は2.7〜4.5倍となります。
こうしてみると“地価の割には駐車場代が割安”という捉え方もできるのです。
同様の考え方をすれば、普段走行する道路だって都心部と郊外では大きな地価差があります。
毎日周辺坪単価2,000万円超の青山通りを走ったとしても、税負担は一切変わらないというのが自動車税制度なのです。
少し歪んだ視点かもしれませんが、こうして考えると都心での車所有が一概に損だとも言えないのです。
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